昨年、淡路島で開催したAAF学校in淡路島にケーススタディにしていた、廃校のアーティストinレジデンス活用が実現しました!
ノマド村
淡路島は、平成の大合併で淡路市、洲本市、南あわじ市の1島3市があります。その淡路市は一番神戸に近いこともあってか、人口減少に伴う小学校の統廃合により、たくさんの廃校がうまれています。
数が多いこともあり、壊すに壊せないという事情もあるようです。
そのうちのひとつ、山間部にある長沢地区の生穂第二小学校が廃校になったのに伴い、昨年のAAF学校in淡路島でここをどのように活用していくかを検討しました。
ちょうど、映像作家の茂木綾子一家とピアニストの下村美佐さんが日本に戻るにあたり滞在できるスタジオを探しているということをP3芹沢さんから伺い、この小学校をご紹介したことにより、一気に活用展開が進展しました。
茂木さんとの出会いは、2004年までさかのぼります。
現在まいづるRBのディレクター・森真理子さんと、僕とで企画した向井山朋子さんのfor family(日本のどのお家にも眠っているピアノがありますが、それを向井山さんが家族のためだけに弾くというプログラム!)を、茂木さんに撮影していただいたのが最初の出会い。その映像は、向井山さんの演奏にドギモを抜かれた家族の素顔が映し出され、まったくカメラの存在を感じさせない素晴らしい映像でした。
さらに、下村さんは、僕が企画したアサヒビールロビーコンサート2003で、大山崎山荘美術館のテラスでコンサートをしていただいたことがあります。
今年舞鶴で森さんといっしょに向井山さんのコンサートを計画しているのですが、ここ淡路でもまたまた不思議な縁がつながっています。
雑誌コヨーテを購読されている方は茂木さんのコラムが連載されているので観ていらっしゃるかもしれません。
淡路島の有名左官職人さんのワークショップなどを通して、教室を大改装。
いまはものっすごい素敵なカフェが誕生しています。
内装は、茂木さんの旦那さんで、映像作家のヴェルナー・ ペンツェルさん。
校舎の2階は、彼らの住まい。
この学校跡アーティストinレジデンス、毎週土日はカフェとして営業しており、たくさんのアート作品に囲まれながら、茂木さん手作りの欧州家庭料理が食べられます。
小学校の周りは、どこを観てもこの絶景。
グランドから見た景色。
校門前の景色。
裏山を降りたところの景色。のんびりとした時間が過ぎていきます。
パスタランチの後のケーキセット。
淡路島の食材を使ったおいしい料理たち。
ひっきりなしにお客さんが訪れます。
雑誌でみて訪れる島外の方もさることながら、一番多いのは、地元長沢に住んでいる方々。おじいちゃんからおばぁちゃんまで、もちろん若い世代の住民も。おばさま方の同窓会もここで開かれたり。
毎週土日に訪れるというおじいちゃんは、今日も座っておられました。
初めて地元の方向けに説明会を開いたときには、「自分たちに何のメリットがあるんだ」と地元の人に言われたそうですが、そこは淡路島アートセンターのやまぐちさんが「1家族増えます!」と答えたんだとか。以前アート村構想がこの地域にあり期待したわりに、地元との接点がなかったことへの失望が感じられます。
アートという名で地域に入り込むことの意味を問われますね。
アートで地域活性なんてのはしょせん結果論。それを全面に出すのはやはり気になりますし、ぶっちゃけ欺瞞に満ちます。
家族が増えるんだということは、自治会費も増えるし、子どもたちもこの地で住むということ。それが一番確実な説明かもしれませんね。
いまでは畑の食材もたくさんもらって、それを料理でお返しする関係に。ノマド村のカフェでゆるやかな時間を楽しみに来る、都会からの家族との交流。そんなひょんなことから始まるちょっとした出来事がうまれました。
アートイベントも不定期で開催されているそうで、これからの展開が楽しみですね。
ちなみに、この日は、あのリゾレッタの井壷シェフによる、ネギづくしな夜が!!!
詳細は、ノマド村のブログをご覧ください。
ノマド村ブログ
それにしても、お茶目な二人。
井壷さんと、ヴェルナーさん。
料理は!
やっぱり絶品!
しかも!
全部ネギ料理!
びっくりだ!
ごちそうさま!