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AAF学校2009第七回「芸術とメディア」
AAF学校2009
第七回「芸術とメディア」
講師 藤井光さん

藤井さんの講座ははじめに映像からはじまりました。それは、イスラエルがレバノンを空爆したときベイルートの映像で、アーティストは避難せずその場に残り、反戦を訴えるためにその状況を記録してつくった映像です。そして、この映像を背景にして藤井さんは、「芸術=メディア」の可能性を示唆します。しかしつぎに、「メディア=芸術」と言いがたい"揺らぎ"があると断ったうえで、これから話しをすすめたいと切り出しました。

戦後の日本のメディアの状況を、テレビ登場の変遷を交えながら紹介。あわせてアンデパンダン展など戦後美術の民主化の流れを平行軸で紹介し、マスコミュニケーションの中に、彼ら自身が意図的に入り込んでいく当時の潮流についてお話しされました。
そして、20世紀の日本の美術史において決定的なものとして、「大阪万博」をあげ、マスコミュニケーションを狙った大阪万博の中で、垂直的な啓蒙の方法論をとりながら自分たちの前衛芸術を社会化させていこうとする動きについて説明されます。
この動きと対比するように、前衛芸術が水平的なつながりをもつメディア・アクティビズムへと転用される例として、「プロダクトからプロセスへ」という当時の前衛芸術の風潮に触れ、水俣病問題でチッソ本社を告発する人々を、当時発売されたばかりのビデオを使って、彼らの運動を撮影しビデオ日記にしてその日のうちに、路上モニターでフィードバックできるよう情報を提供していた中谷芙二子氏と小林はくどう氏の活動を引き合いにだしました。これは、いわゆる前衛芸術家がある美学に基づいて行った行為によって、芸術家自身が市民になっており、アートということを使わずにコミュニケーションのあり方そのものを問題としたと指摘します。

つぎに、社会的な問題における当事者(身体に障害のある人自身や在日外国人本人等)が自ら自分たちのコミュニティに向けて映像番組をつくり発信していく、当事者しか知り得ない貴重な情報をシェアしていくというメディアの動きを紹介。韓国をはじめ諸外国では、これらが「パブリックアクセス」という制度として確立されており、公共のテレビチャンネルの中に、市民自らが作成した映像番組を入れていくという制度があるといいます。
このような市民オルタナティブなアクションは、インターネットやカメラなどの普及に伴い世界的に増加しており、『コミュニティ・メディア』と呼ばれています。
これは、歴史的に紐解いていくと、60年代後半ロンドンを中心に起こったコミュニティアートとつながります。ストリートに出てきたアーティストたちは、ホモセクシャルや黒人、外国人労働者や老人、障害をもつ人々など、社会的に弱者とされる状況を変えるためにアートが果たせる役割があると、さまざまなワークショップ行為を実践し、それらコミュニティと連携しながらアートが試みられてきました。
ここでは、自らが置かれている状況や状態、立場を言葉にしたり、絵にしたりして関係性をもっていなかった人々に向けて発信していくこと、それこそがコミュニティアートでした。

一方、日本では、プロダクトからプロセスへ、という流れが、またプロセスからプロダクトへと揺れ戻しが来た時代があり、あまり大きなムーブメントにならなかった。藤井さんは、その反動として起こっているのが、いま地域や街中でのアートではないかと分析します。
日本における特徴は、文化予算が文化から出て来るのではなく、農村振興や土木、港湾整備などから予算を獲得していることがあるといいます。
当初は画期的なファンドレイジングであったが、同時にある危うさもはらんでいると指摘します。
それは、90年代後半、地域・場というものが、グローバリゼーションの流れの中で崩壊していき、農村は廃れ、商店街がシャッター街と化しました。だからこそ、アートがそれら「場」に入っていった。つまり、英国などのように、「人」「当事者」を中心としたコミュニティアートとは違い、「場」を起点とする地域系アートになっているというものです。場を中心にすることによって、個々人の生きる力のエンパワメントではなく、インフラ的な側面や動員数、経済的活性というものに縛られるがために、そこで行われるアートが、地域住民を「巻き込む」という言葉に象徴されるように、ある垂直軸にアートがあって、人を集めることによるグループダイナミクスを生み出していくという流れになるだろうと予測されます。まさに、「ヨサコイ」や「ガンダム」「鉄人28号」となんら変わることがない、場を拠り所にしたアートのパラドックスへとつながります。
そうだ、もう一度人を中心に考えよう、そういう想いがわき起こります。

そして核論である、カウンターメディア/インディメディアの紹介と、藤井さん自身のアクティビティの話しへとうつります。第6回のイルコモンズさんの話しともつながりますが、寛容さの失われた社会において、メディアがができることについて言及されます。
時代の象徴として2001年の9.11を上げることが多いですが、日本では95年の地下鉄サリン事件が大きいのではないかと思うのですが、とくに都会では、いつのまにか不特定多数の人々が群れることに恐れ、相互に極度に監視するようになっています。

二つの映像を紹介されます。
ひとつはニュース映像。そしてもう一つが、自分たちで撮った映像です。
これは、ワーキングプアと言われる年収200万円以下の生活状況から抜け出せない人々が、ネットを通じて渋谷に集まり、麻生首相の家を見に行こうというものを取り扱った映像です。ワーキングプアの人が集まると、そこにはすでに40人ほどの警察がおり、警察との交渉の結果、麻生邸まで行って、5にんづつまで順番に見て良いという許可がとられました。
しかし、そこでマスメディアのニュースに見られる映像と、youtubeにアップされた映像とに大きな違いが生じます。
警察発表によるマスコミのニュースは、集まった人々が警察官に対して暴行を働き、3名が逮捕されたというものです。ですが、youtubeにアップされた映像には、暴行をしたのは警察官の側であり、不当な逮捕がされていると訴えるものです。
当時youtubeのアクセス数は相当数にのぼり、その結果、海外メディアがリークし、共同通信が海外発の日本のニュースとしてこの出来事を紹介、各地の新聞が取り上げ、国会問題にも発展したということが起こりました。そうして、この不当な逮捕劇が逆転していくという、カウンターメディアの力がまさに示された出来事です。
藤井さんは「反撃」という言葉をわざと使い、政治的な意図や考え方をもって、政治や体制に対して反撃・抵抗していくメディアのことをカウンターメディアとして紹介されました。

これら映像のほか、第1回で五野井さんが触れられた、宮下公園のナイキ公園化問題を紹介。藤井さんは、ナイキという象徴的なグローバル企業の活動に隠れてしまいがちだが、民主的な手続きを経ずにこの決定がなされたという渋谷区議会の情報をリークしたことが活動に参加することの動機だと説明。
ナイキポリティクスの名前で、ナイキ問題を取り上げるさまざまな映像がyoutubeにアップされていますが、それらのいくつかを紹介していただきました。
インディメディアとしては、行政やナイキに向けたものでもあり、むしろナイキ問題に興味のある人に向けた水平的なコミュニティメディアとしてこれらの活動をしているということです。

最後に、宮下公園で行われたナイキオーガナイズのマラソン大会の映像があります。
この映像は、すべて逆廻しにされています。さかさまに戻っていくと、そこに映る映像は、ベニヤや段ボール、ブルーシートで創られたホームレスの家に、撤去警告の張り紙をする行政職員の姿が映し出されます。

この映像は、ホームレス自身に小さなカメラを渡して使い方をWSで教えて記録してもらった映像だそう。
藤井さんはいま、このようなコラボレーション自体に興味をもっており、協働的なプロセス自体を通して、現状に対してNOと、脱構築するためにNOと言うことによって生きる、新しい自分の生き方、道を開いていくような活動に興味があるといいます。

いまの垂直型の美術教育は、はたして水平型の協というものを持ち得るのだろうか、そう疑問を呈して今回の講義を終えました。
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by artsnpolink | 2009-11-29 19:34 | ●学校・講座
行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください
この度の事業仕分けのニュースはみなさんもご存知かと思います。
すでに発表されている通り、文化に関する事業のうち
1)(独)日本芸術文化振興会関係は、予算要求の縮減(「圧倒的に予算を縮減したい」という評価コメント有)
2)芸術家の国際交流は、予算要求の縮減
3)伝統文化子ども教育事業は、国の事業として行わない
4)学校への芸術家派遣、コミュニケーション教育拠点形成事業は、国の事業として行わない
と、ほぼ「国の事業として行わない」「圧倒的に予算を縮減したい」という評価になりました。

予算削減を目的としていること、文化庁側の説明不足が根底にあろうかと思いますが、その状況を産み出したのも我々芸術関係者の怠慢でもありましょう。

今回は、広く市民に議論を呼びかけることも目的にあろうと思われます。
また、芸術家の国際交流を活用して広く活躍されておられる方も多いと思います。
みなさんのご意見を文科省にお送りください。

締切が12月15日と書いていますが、文化については実質11月19日の会議で決まる可能性が高いとのこと。
ぜひ、19日までにお願いします!!!



行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

平成21年11月16日 

現在、政府の行政刷新会議は「事業仕分け」を行っており、文部科学省関係の事業についても以下の表のとおり対象となっております。

 この事業仕分けを契機として、多くの国民の皆様の声を予算編成に生かしていく観点から、今回行政刷新会議の事業仕分けの対象となった事業について、広く国民の皆様からご意見を募集いたします。
予算編成にいたる12月15日までに下記のアドレスまでメールにてお送りください(様式自由、必ず「件名(タイトル)」に事業番号、事業名を記入してください。)。





【参照】 
○平成22年度文部科学省 概算要求の概要(平成21年10月)
http://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/h22/index.htm

○行政刷新会議ワーキンググループ・配布資料 (前述の文科省WEB掲載と同じもの)
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/nov11.html 

○評価コメントと評決結果(11/11午後の部の「7から11」が文化関係)
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/3kekka.html 

○文部科学省の政策(政策一覧、予算・決算、税制、評価、文部科学省政策会議等)
http://www.mext.go.jp/b_menu/b004.htm
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by artsnpolink | 2009-11-16 16:04 | ●事務局からのお知らせ
全国アートNPOフォーラムin舞鶴 終了しました
全国アートNPOフォーラムin舞鶴が終了いたしました。
また改めてご報告をアップいたしますが、3日間で、のべ200弱の方にいらしていただけました。
舞鶴というさほど交通アクセスがいいとは言いがたい地方での開催でもあり、たいへん心配もしておりましたが、たくさんの方にいらしていただくことができました。
みなさま本当にありがとうございます。
何人かの方にライブ中継とかしないのですか?とご質問を受けますが、アートNPOフォーラムは、地域で開催するライブであることをたいへん重視しております。
アクセスの問題や費用の問題もございますが、ぜひご参加いただけますことを願っております。
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初日の「舞鶴、100の希望」では、約50もの舞鶴のまちづくり提案が出されました。
今後は、これを具体的に実現していくための方策が話し合われて行きます。
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今回の舞鶴フォーラムでは、第1回以来の分科会を開催しました。
分科会は3つあり、どれも充実した話しがなされました。
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最終の全体ディスカッション。毎度なかなか難しい進行ではありますが、今回は新たに政策提言をするための部会が設立されました。今後この部会の中でアドボカシーを図っていくことになります。
がむばります。
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by artsnpolink | 2009-11-15 11:46 | 今年の全国アートNPOフォーラム
舞鶴の魅力。加佐地区。
舞鶴は、よく東と西とで雰囲気がずいぶん違うと、異口同音に言われます。
東は、昔から農漁村があったが海軍の鎮守府が出来たことによって急速に発展した街。西は、江戸以前から続く城下町という風に。ある意味、ものすごくステレオタイプだけれど、まぁ確かにその通り、まちの印象はずいぶん違います。東は碁盤の目で律令制を彷彿とさせる通りのつくりで、通りの名は、日清日露戦争時代の戦艦の名前。西舞鶴の辻の名前は、本町、三の丸と城下町によくみられる名前。
でもね、これまで、このブログでも紹介したようにあっちゃこっちゃ舞鶴のまちをめぐりましたけど、まちをめぐればめぐるほど、東と西という二つの街なんかではなく、ほんとうに印象の異なるいろんな顔をもった《集落》がたくさん集まって舞鶴という《まち》が形成されているんだなぁとひしひしと感じます。

今日は木枯らし吹きすさぶ冷たい雨でしたが(ボクが舞鶴に来るといつも雨…。えぇえぇボクが悪うござんす。ご免成すって)、いままで行く機会のなかった地区にようやく行くことができました。
そこは、由良川を河口からすこし登ったところにある加佐地区。
噂に聞いていた『大庄屋 上野家』という古民家で、まいづるRBのディレクターが人とお会いして話しをするというので同席させていただきました。
その古民家は、地元の人々がNPOをつくって運営しているそう。NPOの名前は、『KYO・ふるさと加佐』。
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藁葺き屋根のそれはそれは美しい、かつての庄屋さんの民家が新しいコミュニティスペース(?)に生まれ変わっていました。この日は、地元の方々も出品されているキルトの展覧会。古い民家のお座敷、納戸、床の間を埋め尽くすように、手作りキルトが処狭しと展示されていました。
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ほかに売店もあって、地元の無農薬のお野菜やお花はもちろんのこと、米粉を使ったパンなどの商品開発や古い着物、地元の物産品も販売していました。
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なかには、ここ加佐地区で穫れた酒米を使い、宮津の酒蔵と舞鶴の酒蔵がそれぞれ創っている日本酒も販売されています。しかも「ここでしか買えません!」の文字が。嗚呼、なんだかんだとこういうのに弱い(笑)
酒はまさに地域文化そのものだからね!
残念な感じの日本酒メーカーが多い京都ではありますが、こういう地産地消はぜひ応援したいし、やっぱり買いたくなっちゃいます。
申し訳ないことに、1000円すら持ち合わせていなかったスーパーボンビーなボクは何も買わなかった(買えなかった)けれど、また近いうちに再訪してお酒とアレ(内緒)を買おうと心に決めたのでした。
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ちなみに、他の皆さんは、お酒のほかに100円で中古の土鍋を、200円ですだちを買い、いま滞在している劇団のみなさんと一緒に海鮮鍋を楽しんだのでありました。もちろん、日本酒も飲んで大いに楽しみました。
さて、もう今週末は全国アートNPOフォーラムin舞鶴。
みなさまお誘い合わせの上、ぜひいらしてくださいね。
赤煉瓦倉庫群をつかった、踊りに行くぜ!!、マレビトの会の松田さんの演劇、小山田徹さんの展覧会とアートプログラムも大充実ですよ。
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by artsnpolink | 2009-11-04 11:34 | ●次回*アートNPOフォーラム
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